いつ売るのが正解?築年数・季節・税金から見極める売却戦略
監修者
山内康司
TikTokにて、不動産売却・購入について配信中。
不動歴10年以上。元警察官。

Contents
【家を売るベストタイミング完全ガイド】いつ売るのが正解?築年数・季節・税金から見極める売却戦略
「そろそろ家を売りたいけど、いつ売るのが一番高く、スムーズに売れるんだろう?」「焦って売って損したくないし、かといってタイミングを逃すのも怖い…」
家の売却を考え始めた時、この「タイミング」の問題は、多くの方が頭を悩ませる最大のテーマではないでしょうか。不動産市場は常に動いていますし、ご自身のライフプランも変化していきます。まさに「売り時」の見極めは、売却成功のカギを握ると言っても過言ではありません。
この記事では、不動産市場の動向、家の築年数、税金の制度、そしてあなた自身のライフプランまで、様々な角度から「家を売るベストタイミング」を見つけるための情報とヒントを、分かりやすく徹底解説します! 後悔しない売却時期を見つけるための戦略を、一緒に考えていきましょう。
家の「売り時」を見極める!絶対に外せない【4つの重要ポイント】

家の売却タイミングを考える上で、最低限チェックしておきたい重要なポイントが4つあります。これらを総合的に見て判断することが大切です。
| ポイント | なぜ重要か? | チェックすべきこと / 考え方 |
|---|---|---|
| ① 不動産市場の動向 | 景気や需要によって価格が変動するため。高く売れる時期を見極めたい。 | ・今の相場は上昇傾向? 下落傾向? ・近隣で似た物件はいくらで売れている? ・ニュースや不動産サイトで市況をチェック。 ・プロ(不動産会社)に最新の状況を聞くのが確実。 |
| ② 家の築年数 | 一般的に築年数が経つほど価格は下落するため。価値が大きく下がる前に売りたい。 | ・今の築年数は何年か? ・(戸建て)築10年、築20年、(マンション)築15年、築25年などが価格の下落ポイントになることも。 ・メンテナンス状況やリフォーム歴はどうか? ・今の価値を正確に査定してもらう。 |
| ③ 税金の特例 | 売却益にかかる税金を大幅に軽減できる制度があるため。使えるなら最大限活用したい。 | ・所有期間は5年超? 10年超?(売却年の1月1日時点) ・3,000万円特別控除は使えそうか? ・軽減税率の特例は適用されるか? ・税理士に相談して、最も有利なタイミングや方法を確認。 |
| ④ 住宅ローン金利 | 金利が低いと買い手が増え、高く売れる可能性が高まるため。 | ・現在の住宅ローン金利の水準は? ・今後の金利動向予測は?(ニュース等でチェック) ・金利が低い=買い手がローンを組みやすい=売り手市場になりやすい。 |
ポイント1:「今、世の中はどうなってる?」不動産市場の現状を知る
不動産の価格は、景気や世の中の動きに敏感に反応します。「高く売れる時期」もあれば、「なかなか売れない時期」もあるのが現実です。
【チェックポイント】
- 相場は上昇?下落?:最近、近所で似たような家がいくらで売れたか? 不動産ポータルサイト(SUUMOなど)の価格動向や、国土交通省の「不動産価格指数」などを参考に、大まかな流れを掴みましょう。
- 需要と供給のバランス:家を買いたい人(需要)が多い時期は価格が上がりやすく、売りたい人(供給)が多い時期は価格が下がりやすくなります。
- 地域の開発計画:近くに新しい駅や商業施設ができる、大きな道路が開通するといった計画があれば、将来性を見込んで価格が上がる可能性があります。
ただし、市場の動きを正確に予測するのはプロでも難しいもの。一番確実なのは、地域(例えば尼崎市)の最新情報に詳しい不動産会社に「今の状況はどうですか?」と直接聞いてみることです。
ポイント2:「うちの家、今が売り時?」築年数と価格の関係
一般的に、建物の価値は時間とともに下がっていきます。特に、
- 一戸建て(木造):築10年、築20年あたりで価格の下落幅が大きくなる傾向があると言われます。
- マンション:築15年、築25年などが節目となりやすいようです。
もちろん、これはあくまで一般的な目安。大切なのは「今の家の状態」です。
【価値を維持・向上させるには?】
- こまめなメンテナンス:定期的な掃除、外壁塗装、屋根の修繕などが行き届いている家は、古くても評価されやすいです。記録(修繕履歴)を残しておくとアピール材料になります。
- 効果的なリフォーム:特に水回り(キッチン、浴室、トイレ)がキレイだと、買い手の印象が格段に良くなります。ただし、過剰なリフォームは費用倒れになる可能性も。どこまで手を入れるかは、不動産会社と相談して決めましょう。
- 家の「個性」を活かす:古い家でも、デザイン性の高いリノベーションが施されていたり、しっかりした構造(耐震補強済みなど)だったりすれば、それが強みになります。
「古くなったから早く売らないと!」と焦る前に、まずはご自身の家の「今の価値」をプロに正確に査定してもらうことが大切です。
ポイント3:「税金で損しない!」税制優遇が使えるタイミング
家を売却して利益(譲渡所得)が出ると、所得税・住民税がかかりますが、マイホームの売却には強力な節税制度があります。これをうまく使えるタイミングで売る、というのも賢い戦略です。
【特に重要なポイント】
- 所有期間5年の壁:売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えると、税率が約半分(約39%→約20%)になります!
- 所有期間10年の壁:さらに10年を超えると、「軽減税率の特例」(税率が約14%に)が使える可能性があります。
- 3,000万円特別控除:マイホーム売却なら、利益から最大3,000万円まで控除できる最強の特例! これを使うには確定申告が必須です。
これらの特例が使えるかどうか、いつ使うのが一番得かは、非常に複雑な判断が必要です。売却を決める前に、必ず税理士などの専門家に相談し、シミュレーションしてもらうことを強くおすすめします。
ポイント4:「買い手の懐具合」に関わる住宅ローン金利
家を買う人の多くは住宅ローンを利用します。そのため、住宅ローン金利の動向は、買い手の「買いやすさ=購入意欲」に直結し、結果として不動産市場全体に影響を与えます。
- 金利が低い時期:買い手はローンを組みやすく、月々の返済額も抑えられるため、購入意欲が高まります。家を探す人が増え、価格も上昇しやすい=売り手有利な状況になりやすい。
- 金利が高い時期:買い手はローン返済の負担が重くなるため、購入をためらいがちになります。家を探す人が減り、価格も下落しやすい=買い手有利な状況になりやすい。
日銀の金融政策や景気の動向によって金利は変動します。ニュースなどで金利の動向をチェックし、「今は買い手が動きやすい時期か?」という視点を持っておくことも、タイミング判断の一助になります。
季節も関係ある? 年間の「売れやすい時期」を知っておこう

不動産市場には、1年の中でも「動きが活発になる時期(繁忙期)」と「落ち着く時期(閑散期)」があります。これもタイミングを考える上で参考になります。
| 時期 | 主な特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 春(1月~3月) 【繁忙期】 |
・新生活(転勤・入学)に向けて家を探す人が最も多い。 ・市場が最も活発になる。 |
・多くの買い手の目に触れるチャンス。 ・高く売れる可能性が高い。 ・早く売れる可能性が高い。 |
・売り物件も増えるため、ライバルが多い。 ・内覧対応などで忙しくなる。 |
| 夏(7月~8月) 【閑散期】 |
・暑さや長期休暇のため、買い手の動きが鈍くなる傾向。 ・市場は比較的落ち着く。 |
・ライバル物件が少ないため、じっくり見てもらえる可能性。 ・(値下げ交渉は入りやすいが)売主主導で進めやすい面も。 |
・買い手が見つかりにくい。 ・売却期間が長引く可能性がある。 |
| 秋(9月~10月) 【第2の繁忙期】 |
・秋の転勤シーズン。 ・気候が良く、家探ししやすい時期。 ・春ほどではないが、市場は活発になる。 |
・春に次いで買い手が見つかりやすい。 ・比較的良い条件で売れる可能性がある。 |
・春ほどではないが、ライバル物件も増える。 |
| 冬(11月~12月) 【閑散期】 |
・年末年始に向けて、買い手の動きが鈍化する。 ・市場は落ち着く。 |
・ライバル物件が少ない。 ・年内に決めたいという買い手もいる。 |
・買い手が見つかりにくい。 ・寒さで家の魅力が伝わりにくいことも(暖房などで対策)。 |
一般的に**「高く・早く売りたい」なら、春(1~3月)や秋(9~10月)の繁忙期に合わせて売り出すのが有利**と言えます。ただし、その分ライバルも多いので、しっかり準備をして臨むことが大切です。
逆に、閑散期は買い手が少ないものの、ライバルも少ないため、物件の魅力をしっかりアピールできれば、案外スムーズに売れることもあります。
「人生の節目」も売却のタイミング
市場の動向だけでなく、ご自身の「ライフイベント」も、売却を考える大きなきっかけになります。
| ライフイベント | 住み替えニーズの例 | 売却タイミングの考え方 |
|---|---|---|
| 結婚 | それぞれの家を売却して新居へ / より広い家へ | 新生活のスタートに合わせて計画的に。資金計画が重要。 |
| 出産・子の成長 | より広い家へ / 子育て環境が良いエリアへ / 学区の良いエリアへ | 子供の入園・入学時期から逆算して、余裕を持ったスケジュールで。 |
| 子の独立 | 夫婦二人にちょうどいい広さへ(ダウンサイジング) / 管理が楽なマンションへ | 第二の人生設計に合わせて。資金計画と体力があるうちに。 |
| 転勤 | 転勤先への引越し | 辞令が出てから引越しまでの期間が短いことが多い。スピード重視なら「買取」も選択肢に。賃貸に出すという手も。 |
| 定年退職 | 利便性の良い場所へ / 趣味を楽しめる場所へ / 田舎暮らし / バリアフリー住宅へ | 退職後のライフプランに合わせて。ローンがない状態での住み替えが理想。 |
| 相続 | 誰も住まない実家を売却 / 相続税納税資金の確保 | 相続発生後、早めに相続人間で方針を決め、手続きを進めることが重要。空き家特例の期限(相続開始後3年以内)なども考慮。 |
ライフイベントによる住み替えは、「いつまでに引っ越したい」という期限が決まっていることが多いです。その期限から逆算して、余裕を持った売却スケジュールを立てることが大切です。特に転勤などは時間が限られるため、早めに不動産会社に相談しましょう。
こういう時は「待つ」も選択肢? 売らない方が良いタイミングとは

売りたい気持ちはあっても、「今は売らない方がいいかも…」というタイミングも存在します。
① 不動産市場が明らかに「下落傾向」にある時
周辺エリアの価格が全体的に下がっている、買い手の動きが極端に鈍い、といった状況下で無理に売ろうとすると、希望価格を大幅に下回る金額でしか売れない可能性があります。特に、売却価格でローンを完済できない「オーバーローン」状態になりそうな場合は要注意です。
【ただし、待つリスクも…】
- いつ相場が回復するかは誰にも分からない。
- 待っている間も固定資産税や維持費はかかり続ける。
- 待てば待つほど築年数は古くなり、さらに価値が下がる可能性も。
「待つ」という選択をする場合も、定期的に市場動向をチェックし、専門家(不動産会社)の意見を聞きながら、いつまで待つのか、ある程度の目安を決めておくことが大切です。あるいは、価格は下がりますが「買取」という選択肢を検討するのも手です。
② 税制上のメリットが少ない(不利になる)時期
税金の特例を最大限に活かせないタイミングで売るのは、もったいない場合があります。
- 所有期間5年未満での売却:短期譲渡所得の高い税率(約39%)がかかってしまう。あと少しで5年を超えるなら、待った方が断然有利。
- 3,000万円控除などの特例が使えない時期:例えば、過去2年以内に別の家で3,000万円控除を使っている場合など。適用要件を満たすまで待つという選択肢。
- 住み替えで住宅ローン控除を優先したい場合:前述の通り、売却特例を使うと新居のローン控除が使えなくなる可能性があるため、ローン控除のメリットが大きい場合は、売却特例を使わない(=税金を払う)、あるいは売却タイミングをずらす、といった判断が必要になることも。
税金が絡むタイミング判断は非常に複雑です。必ず税理士に相談し、ご自身の状況にとって最も有利な選択肢を確認しましょう。
最適なタイミングは人それぞれ。だからプロへの相談が不可欠!
ここまで見てきたように、「家を売るベストタイミング」は、市場の状況、家の状態、税金のルール、そして何よりあなた自身のライフプランや資金計画によって、一人ひとり全く異なります。「絶対にこの時期が正解!」という万能な答えはないのです。
だからこそ、これらの複雑な要素を総合的に判断し、あなたにとって最善のタイミングと戦略を見つけ出すためには、信頼できる不動産のプロ(特に地域情報に詳しい会社)に相談することが不可欠です。
彼らは、最新の市場動向や地域の売買事例を知り尽くしていますし、あなたの状況をヒアリングした上で、「今売るべきか、待つべきか」「売るなら、どういう戦略で進めるべきか」といった具体的なアドバイスをしてくれるはずです。
私たちリブネクストも、尼崎市に根ざし、豊富な売却実績と地域情報を持っています。お客様一人ひとりのご事情に寄り添い、ベストなタイミングでの売却をサポートします。「いつ売るのがいいんだろう?」と迷ったら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
「リブネクストが不動産売却で選ばれている理由」もぜひご覧ください。
まとめ:後悔しない売却のために、タイミングを味方につけよう
家の売却タイミングは、売却の成否、そして手元に残るお金を大きく左右する重要な要素です。
市場の波、家の状態、税金のルール、そしてご自身の人生設計。
これらの要素をしっかり見極め、総合的に判断すること。
そして、その判断のためには、信頼できる不動産会社というパートナーを見つけ、プロの視点を借りること。
これが、後悔しない「ベストタイミング」での売却を実現するための、一番の近道と言えるでしょう。
この記事が、あなたの家売却のタイミングを見極めるための一助となれば幸いです。
尼崎で家・不動産の売却、そして「売り時」についてお悩みの方は、ぜひリブネクスト株式会社へご相談ください!
「何から始めればいいかわからない」「まずは査定だけしてみたい」…どんなことでも構いません。お客様の状況に合わせた最適なプランをご提案させていただきます。
お問い合わせフォーム・お電話・LINEから、あなたに合った方法でご連絡いただけます!







