家売却後のトラブル徹底解説!責任問題と対策で安心取引
監修者
山内康司
TikTokにて、不動産売却・購入について配信中。
不動歴10年以上。元警察官。

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家売却後のトラブル徹底解説!責任問題と対策で安心取引
家を売った後で「何かトラブルが起きたらどうしよう」と不安になるのは、売主さんなら当然のことかもしれません。引き渡した後に設備が壊れたり、雨漏りが見つかったり、あるいはシロアリ被害が発覚したりと、心配のタネは尽きないものです。
ですが、こうした問題の多くは、事前の準備と、万が一の際の対応方法を知っておくことで、そのリスクをぐっと減らすことができます。
この記事では、家を売却した後に実際に起こりがちな問題の例をはじめ、売主がどこまで責任を負うのか、トラブルをどう防げばよいか、そして本当に困ったときの相談先はどこなのか、といった点を順を追って見ていきます。
売却後に多い住宅トラブルの種類と事例
設備の故障:給湯器、エアコン、水回り

家を売った後で「壊れた!」と連絡が来やすい代表格は、やはり給湯器、エアコン、それからトイレなどの水回り関係です。
とりわけ中古物件ですと、年数が経っている分、どうしても故障のリスクは高くなります。どれも毎日の暮らしに直結するものばかりなので、もし使えなくなると、買主さんにとっては死活問題になりかねません。
売主さんとしては、引き渡す前にこれらの状態をしっかり確認し、できる範囲で点検や修理をしておくのがお互いにとって安心です。
そして何より大事なのが、もし「このエアコン、ちょっと効きが悪いな」といった懸念点があるなら、それを隠さずに買主さんに伝えておくことです。これが、後々の面倒を避ける一番のカギになります。
こうした「告知」をしないでいると、後から「話が違う(契約不適合責任)」という、ちょっと重い責任を問われることにもなりかねません。
もし設備の保証書や過去の点検記録(メンテナンス履歴)が残っていれば、それも一緒に渡してあげると、買主さんの安心感はぐっと高まります。最後の仕上げとして、売買契約書にも「どの設備が、どういう状態か」をはっきり書いておき、お互いの「こんなはずじゃなかった」を防ぐようにしましょう。
雨漏り:屋根、外壁からの浸水

家のトラブルの中でも、雨漏りは特に厄介な問題です。単に水が漏れてくるだけでなく、放っておくと建物内部の柱や梁を腐らせたり、カビの原因になったりするからです。
古い建物になると、どうしても屋根や外壁が傷んで雨漏りを引き起こしやすくなります。これは家の強度を弱めてしまうのはもちろん、住む人の健康にも良くない影響を与えかねません。
売主さんとしては、まず「雨漏りのサインがないか」を気にしておく必要があります。特に、大きな台風やゲリラ豪雨が過ぎ去った後は、念入りにチェックしたほうがいいでしょう。もし怪しいと感じたら、専門の業者さんに見てもらうのが一番です。
というのも、雨漏りの修理は、場合によっては費用がかなり高額になるケースがあるからです。だからこそ、売却前にしっかり直しておくことが、結局は買主さんにとっても、売主さん自身にとっても安心につながります。
そして何より、もし過去に雨漏りがあった(あるいは今もある)ことを知っているなら、それは買主さんに「必ず」伝えてください。これを黙っていると、後で「契約不適合責任」という重い問題に発展する可能性があります。
「いつ頃、どんな雨漏りがあって、どう修理したか」という履歴を正直に伝えること。それが、買主さんの信頼を得て、後腐れのない取引をするための第一歩です。
シロアリ被害:木造住宅の深刻なリスク

木造の家にとって、シロアリは何よりも怖い存在と言っていいかもしれません。怖いのは、柱や土台といった「家の骨格」を文字通り食べてしまうからです。
しかも、床下や壁の中など、普段目につかない場所で静かに被害が広がるため、気づいた時にはもう手遅れで、大規模な修繕が必要だった…というケースも少なくありません。
売主さんとしては、定期的な予防措置をとってきたか、一度専門の業者さんに点検してもらうのが一番安心です。もし被害が見つかれば、当然ながら家の価値にも関わってきます。
そして、これも非常に重要なことですが、もしシロアリの被害を知っていた(あるいは過去にあった)なら、買主さんには絶対に隠してはいけません。
これを怠ると、後で「契約不適合責任」という重い責任を問われることになります。「過去に駆除した履歴がある」「被害があったが修繕済み」といった情報は、すべて正直に伝えるべきです。
最後に、契約書にもシロアリの点検状況や被害の有無(あればその内容)をはっきり書いておくこと。これがお互いの「言った・言わない」を防ぐための、最後の砦となります。
売主の責任範囲:瑕疵担保責任と契約不適合責任

瑕疵担保責任とは
家を売った後で、買主さんが普通にチェックしただけでは分からなかった「隠れた欠陥」が見つかった場合、売主が負わなくてはならない責任があります。
これが、いわゆる「契約不適合責任」(少し前までは「瑕疵担保責任」と呼ばれていました)というものです。
例えば、引き渡し後に発覚した雨漏り、シロアリの被害、あるいは地盤の不具合なんかが、これにあたります。
この責任のやっかいな点は、売買契約が終わった後も一定期間、売主の責任が続くことです。もしその期間内に問題が見つかれば、買主さんから「修理費用(損害賠償)を出してほしい」と請求される可能性があるわけです。
売主さんとしては、この重い責任を負わないために、売る前に家の状態をしっかり調べ、もし何か欠陥(問題点)があると分かっているなら、それを買主さんに包み隠さず「告知」する(伝える)ことが何より大切です。
その上で、売買契約書にも「この責任をどうするか(例えば、期間を短くする、あるいは免除する等)」という取り決めをはっきり書いておき、後々の「言った・言わない」というトラブルを防ぐことが重要になります。
契約不適合責任とは
「契約不適合責任」というのは、売主さんにとって非常に重要なキーワードです。簡単に言えば、「契約書に書かれていた内容と、実際に引き渡した家の状態が違っていた」場合に、売主が負う責任を指します。
買主さんからすれば、「話が違うじゃないか」となった時に、売主に対して「では、直してください(修補請求)」、「その分、値段を下げてください(代金減額請求)」、あるいは「損害が出たので賠償してください(損害賠償請求)」、最悪の場合、「この契約自体をなかったことにします(契約解除)」と要求できる権利がある、ということです。
この責任が、以前の「瑕疵担保責任」と比べてシビアなのは、そのカバー範囲がかなり広くなった点にあります。
例えば、物理的な欠陥(雨漏りなど)だけでなく、「契約書にはA社の最新システムキッチンと書いてあったのに、実際はB社の古い型だった」といった仕様の違いや、「夜間の騒音について、事前に何の説明もなかった」といった環境的な問題まで、契約不適合だと判断される可能性があるのです。
だからこそ、売主さんとしては、まず契約内容を隅々まで把握し、買主さんへ正確な情報(メリットもデメリットも)を提供することが、自分の身を守る第一歩となります。
そして最後の砦として、売買契約書に「この責任をいつまで、どの範囲で負うのか」という具体的な取り決めを明記しておくこと。ここを明確にしておかないと、後で「こんなはずじゃなかった」という深刻なトラブルに発展しかねません。
免責とするための条件
この「契約不適合責任」ですが、実は売買契約書に「特約」を設けることで、売主の責任を「免責(=責任を負わない)」にすることも可能です。売主さんにとっては、売った後の不安を減らすための大きな防衛策になります。
ただし、これには非常に重要な「例外」があります。
たとえ免責の特約を結んでいても、売主さんが「ここに問題がある(例えば、過去の雨漏り)」と知っていたのに、それを買主さんに意図的に黙っていた場合は、責任から逃れられません。「知っていて隠した」ことについては、特約も効かないのです。
また、もし売主が個人の消費者ではなく不動産会社(宅建業者)の場合は、法律(宅建業法)によって「最低でも一定期間は責任を負わなければならない」と決められているため、自由に免責にすることはできません。
免責特約は、あくまで売主のリスクを軽くするためのものですが、当然、買主さんにとっては不利になる内容です。ですから、その内容をしっかり検討し、「この条件でお互い納得ですね」という合意を得ておくことが何よりも大切です。
勘違いしてはいけないのは、「免責にしたから、家の説明は適当でいい」とは決してならない点です。もし説明に嘘があったり、わざと大事なことを隠したりすれば、せっかくの免責特約そのものが無効と判断されてしまう可能性すらあります。
トラブルを未然に防ぐための対策

物件状況報告書の作成
家を売る際、売主さんが「今、この物件について知っていること」を正直に書き出す書類が「物件状況報告書」です。
ここには、雨漏りの有無、シロアリ被害の履歴、設備の故障箇所といった、家の状態を細かく記載します。これを作成し、買主さんにしっかり開示することで、売主としての大事な「告知義務」を果たしたことになります。
この書類の大きな目的は、「売主がどこまで家の状態を把握していたか」をお互いにハッキリさせることです。売主さんにとっては、これをきちんと作っておくことが、後々の「言った・言わない」というトラブルを避けるための、何よりの防衛策となります。
一方、買主さんはこの報告書を見て、「この家はこういう状態なんだな」と納得した上で、購入の最終判断を下すわけです。
具体的には、築年数や過去の修繕履歴、設備の調子などを書きますが、特に雨漏りやシロアリのような、後々大きな問題になりかねない欠陥については、ごまかさずに詳細に記載しなくてはなりません。
一番注意すべきは、この報告書が「売買契約書の一部」として扱われる点です。もしここに嘘を書いたり、知っていることを故意に隠したりすれば、後で売主の責任が厳しく問われることになります。
- 物件状況報告書は、売主が物件の状態(雨漏り、シロアリ被害など)を記載する書類。
- 売主が知っている範囲で情報を明確にする目的がある。
- 告知義務を果たし、トラブル回避につながる。
- 買主は物件の状態を把握し、購入判断の参考にできる。
- 築年数、修繕履歴、設備の状況、過去のトラブルなどを記載。
- 重大な欠陥(雨漏りやシロアリ被害など)は詳細に記載が必要。
- 売買契約書の一部となるため、虚偽記載には売主の責任が問われる。
ホームインスペクションの活用
「ホームインスペクション」というのは、いわば「家の健康診断」のようなものです。住宅に詳しい専門家(建築士など)に依頼して、建物のコンディションを第三者の目で客観的に調べてもらう仕組みを指します。
これを実施する最大のメリットは、売主さん自身も気づいていなかったような、建物の隠れた問題点(劣化や不具合)を見つけ出せる点にあります。
そして、その調査結果(レポート)をそのまま買主さんに見せることで、「この家は専門家がチェック済みです」という何よりの信頼につながり、お互い安心して取引を進められるようになります。買主さんにとっても、このレポートは家の状態を深く理解し、購入を決めるための重要な判断材料になるわけです。
費用については、買主さんが負担するのが一般的ですが、最近は売主さん側が「安心のアピール材料」として先に実施(負担)するケースも増えてきました。
もし、この調査で何か欠陥が見つかったとしても、それは決して悪いことではありません。むしろ契約前に問題がハッキリすることで、「修理費用はどう分担しようか」「その分、売買価格を少し調整しようか」といった前向きな交渉を、売主・買主間で落ち着いて行うきっかけになります。
売買契約書の内容確認
売買契約書は、不動産取引のすべてを決める、まさに「一番大事な書類」です。売主さんと買主さん、お互いの権利や義務が、これでもかというほど詳細に書かれています。
だからこそ、内容を隅から隅まで理解しておくことが肝心です。もし、少しでも「ん?」と引っかかる部分や、よく分からない専門用語があれば、絶対にそのままにせず、不動産会社の担当者に確認してください。
物件の場所や価格、引き渡しの時期といった基本項目はもちろんですが、特に見落としてはならないのが、「契約不適合責任」に関する取り決め(条項)です。
これは、売主さんが売った後に「いつまで、どの範囲で」責任を負うのかを決める、非常にデリケートな部分です。ここの確認を怠ると、後で「こんなはずじゃなかった」という深刻なトラブルになりかねません。
契約書に署名し、ハンコを押すというのは、「この内容すべてに納得しました」という最終確認のサインです。100%納得できるまで、契約を結んではいけません。
トラブル発生時の相談先と対応

不動産会社への相談
もし売却後に何かトラブルが起きてしまったら、一人で悩んだり、途方に暮れてしまう前に、まずは仲介を依頼した不動産会社に連絡を入れてみてください。
彼らは、まさにその取引の「プロ」であり、売主と買主の間に入って様々なケースを見てきています。
「どう動くのがベストか」というアドバイスをくれたり、必要であれば弁護士や建築士といった専門家への橋渡しをしてくれたりするはずです。
特に、その土地で長く営業している地域密着型の不動産会社であれば、事情を汲んで親身になってくれることも多いでしょう。彼らこそ、真っ先に頼るべき相談相手です。
弁護士への相談
不動産会社との相談だけでは解決が難しい、あるいは「これはもう法的な判断が必要だ」という深刻な段階になったら、弁護士に相談すべきタイミングです。
弁護士は法律のプロとして、契約書をどう解釈すべきか、損害賠償を請求できるのか(あるいは、されているのか)といった法的な観点から問題を整理し、具体的な解決策を示してくれます。
もちろん、万が一、話がこじれて訴訟などの法的手続きが必要になった際は、代理人としてすべてを任せることもできます。
確かに弁護士費用は高額になることもありますが、取り返しのつかない事態になるのを防ぎ、問題を最終的に解決するためには、必要な「投資」と考えるべき場面もあるでしょう。
事態が深刻化してしまう前に、できるだけ早い段階で専門家の見解を聞いておくことが賢明です。
住宅紛争審査会への相談
「弁護士を立てて裁判まで起こすのは、時間も費用もかかりすぎる…」 もし当事者同士や不動産会社を通じてもトラブルが解決しない場合、こうした「裁判」と「話し合い」の“中間”とも言える選択肢があります。
それが「住宅紛争審査会」です。
これは国土交通大臣が指定した公的な機関で、弁護士や建築士といった専門家が、中立的な立場で売主と買主の間に入ってくれます。
ここで行われるのは、お互いの主張をしっかり聞いた上での「和解あっせん」や「調停」です。あくまで話し合いによる合意点を探るのが基本ですが、もしそれでも解決しない場合は「仲裁」という手続きに進むこともできます。
最大の利点は、本格的な裁判に比べて費用が格段に安く、手続きもシンプルで分かりやすいこと。トラブル解決のための、比較的ハードルの低い相談窓口として覚えておくと良いでしょう。
事前の対策で安心できる不動産売却をご検討なら「リブネクスト」へご相談下さい。
家の売却後のリスクを極力無くしたい方は、ぜひ「リブネクスト」にお気軽にご相談ください。
売却後のクレームになりそうな所を、事前に対処させていただきどのように進めていけばいいかお伝えさせていただきます。
また、弊社自身が購入させていただく事もできる場合があり、即時売却も可能なのが強みです。
尼崎で売却実績が豊富な「リブネクスト」へ、まずはご相談いたしませんか?
住み替えのタイミングや、売却のタイミングなど含めて色々とお伝えさせていただきます。







